文頭の枕詞で発言の印象は8割変わる
私たちはつね日頃から会話の緩衝材のようなものとして文頭に何らかの枕詞をつけて話すことがあります。これらの言葉が持つ意味と与える影響について考えてみましょう。
今回の記事では代表的と思われる3つをご紹介。
1. 「ふつうに」
一般にこの言葉の後にはポジティブな内容の発言が続くことが多い。
例、「ふつうに良かった」「ふつうにかっこいい」など
何かを褒めたり、よく言ったりする場合に、手放しで絶賛することが恥ずかしい場合や、以前のイメージに反していたりする場合に用いられる。
ただ、相手に対しての発言でこの言葉が用いられると、発言者の意図に関わらず含みを残した言い方、つまり、「ふつうに」をつけなければならない必然性(欠点、不満など)があるととられてしまう場合が多く、いざこざの原因にもなりがち。
むやみに多用すると無用な反感を買うことがあるので注意。
2. 「どうでもいいけど」
この言葉が文頭に用いられる場合、発言者が本当の意味で無関心であることは非常に少ない。直前の発言に対して反対意見を述べる場合に使われることも多く、無関心を装うことで、ニュアンスを和らげて相手に伝えようという意図があることが多い。
もしくは、自分の発言内容に対して直前の内容が重要でないと思われるときに意見の表明として用いられることもある。
前述の通り、「どうでもいい」と言っているのも関わらず直後にそのどうでもいいことに対して言及するという矛盾した発言をすることになるため、相手に不信感を与える場合も。特に相手にとってそれが重要な問題だった場合、対立がより顕著になってしまうことがある。
3. 「なんか」
直後の発言に根拠を持たない場合、はっきりとはわからないがなんとなく感じた心情を表す場合などに用いられる。
この言葉をつけることによって、直後の発言に対する説明や根拠の提示を拒否することができる。たいていの場合「はっきりとは説明できないが~である」という意味合いで用いられることが多い。
いかがでしたか?日本語には様々な「文頭の枕詞」がありますが、度を越えた多用は無意味なばかりか相手を不快にさせてしまう場合もあるので注意しましょう。