そらいろ!

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たまに見出しがしゃべったりします。

なぜ私たちは「既読スルー」を気にしてしまうのか

 

今や国内最大のシェアを誇るメッセンジャーアプリに成長した「LINE」。私たちの生活に欠かせないものになりつつあると同時に、様々な社会的問題も生み出してきました。

 

今回は「LINE」におけるコミュニケーションの中でたびたび話題となる「既読スルー」という事象について取り上げてみたいと思います。

 

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相手にメッセージが伝わったかどうかを私たちに知らせてくれる「既読」というLINE独自の機能。そもそもこの機能は東日本大震災をきっかけとしてLINEが開発された際に、災害時においての安否確認を迅速に行うために実装された機能であるとされています。そんな当初の目的とは裏腹に、この「既読」という表示が大きな社会問題を引き起こすことになります。

 

今まで、私たちのネットワーク上でのコミュニケーションにおいて、相手が自分のメッセージを読んだかどうかを即座に確認することはできませんでした。多くのコミュニケーションツールでは、相手の返信をもって伝達を確認するという方法しかなかったのです。

 

それに比べ、LINEでは相手の返信を待つことなく私たちは相手がそれを読んだかどうかを知ることができます。非常に画期的な機能でした。利用者の利便性をますます向上させてくれると思われました。

 

が、ここで一つの問題が浮上します。「読んだまま返信をしなかったらどうなるのか」ということです。

 

従来の連絡手段であれば、返信が遅くなったり、何かの事情で返信したくないといった時も、「見てなかった」「気づかなかった」と言えばみんな納得してくれました。しかし、LINEの既読機能は親切にも相手が読んだかどうかを確実に知らせてくれます。つまり私たちの行動がすべて白日の下にさらされてしまったわけです。

 

私たちはしばしば、返信をしない、無視をするという行動に「拒絶」の意味を込めることがあります。特に、顔の見えない画面上の世界であればマイナスの感情は増幅されてしまいます。

 

よって、もし相手からのメッセージを読んだ上で何も返さなければ、相手の気分を害してしまうことは明らかです。この時点で、発信者に対して返信をするという行動を強いられてしまうと言っても過言ではありません。1対1のやり取りであればなおさらです。特に、人間関係が流動的で、発展途上にある10代の学生たちにとって、他者とのコミュニケーションは非常にデリケートなものであり、神経質になってしまうことも少なくありません。

 

もしあなたが何らかの理由ですぐに返信できない、したくないといった場合これを回避する方法は1つしかありません。それは「読まないこと」です。そして私たちはLINEというコミュニティにおいて否応なしに高度な心理戦に巻き込まれることになるのでした。

 

 

ここまで読んで「そんな大げさな」と思ったあなた。正解です。本来このようなことは深刻にとらえる必要など全くないことです。皆がそういう意識を持てば既読スルーなどという言葉はたちまち消えてなくなるでしょう。この問題の根本的な原因は「既読」という機能ではなく、私たちの意識や思考に存在しているのかもしれません。